永山北部丘陵開発計画について
2001年永山北部丘陵開発のアセス手続きが始まり、その夏、現地の中央の谷に初めて行きました。田んぼ跡が湿地になっていて、長靴をはいた足がはまり、文字通りその日からわたしはこの谷の自然のありようのすばらしさに「はまって」しまいました。以後3年間、一日としてこの山と谷のことを考えなかった日はありませんでした。何とか開発から守りたいと、さまざまな人たちと協力しつつ、調査をし、意見書を出し続け、開発許可に関わる審議会の行方を見守りました。
これがわたしの出発点であり、永山の自然と開発問題への取り組みはわたしにとって学びの場となりました。地元の方々がいろいろな形で教えてくださったことを心から感謝しています。また市内だけでなく、自然保護にかかわる市外の多くの方達も永山開発を自分達の大問題として考え助けてくださいました。本当にありがたいことでした。
残念ながら開発許可は出てしまいましたが、22の条件がつけられ、アナグマ・オオタカ・ホトケドジョウなど希少生物の保護の観点から永山の保全は確保されると考えています。
現在はどうなっているか?
いったん出された開発許可はほぼ永久に有効です。解散した事業者の山一土地が「セボン社に売却したいので差し押さえを解除してほしい」という書面を青梅市に何度か出しています(セボン社も同様の要望を市に出している)。しかし市はそれを断っています。「20億円を超える市税滞納の支払いについて何の説明もない現状で、差し押さえを解除するわけにはいかない」というのが理由です。市が事業者に対して当然の意思表明をしている今の状態は、開発推進に市上層部がまい進していたあの3年間に比べて、なんと健全なことだろうと思います。
永山北部丘陵は全体を1つの自然の生命体として体感できる貴重な場所です。子どもたちの自然体験のためのかけがえのない場所になります。
今後もずっと見守り続けていきたいと思います。
永山開発問題 最新の情報 …1月23日
1月23日 市が市議会に永山について報告をするというので、傍聴に行って来ました。

昨年12月21日「山一土地」から青梅市に対して、報告と要請があったそうです。

○以前から結んでいたセボン社との売買契約は終了した。

○滞納していた20億円を超える特別土地保有税を支払うので青梅市による永山への差し押さえを解除して欲しい。
  (ひだ・・・ 差し押さえが解除されないと他社に売ることはできません。)

○23億3000万円で永山を買い付けるという申し出があり、「買い付け証明」を設定している。(だれが買うかは不明)

これに対して青梅市は、

●滞納市税を支払っても、延滞金を支払うと申し出がないので、差し押さえの解除には応じられない。
(ひだ・・・現在は14.6パーセントの延滞料が課せられているはずです。その額について市は公表しませんが、つもり積もってかなりのものになっているでしょう)

●今までとは違った形での永山の土地利用を考える時期になっていると市長が判断した。
(ひだ・・・宅地開発ではなく、里山保全の方向に転じたいということでしょう)

●そこで「青梅市が永山を買うという方向で考えている」と顧問弁護士を通じて山一側へ伝えた。

●市が土地代金を払い、その上で滞納していた市税を取る、という考えだ。

●永山の土地を確保できたら、それから長期計画の見直しをしようと考えている。
(ひだ・・・ 青梅市の長期計画では現在永山は、「開発誘導ゾーン」と決められているが、これを「自然環境保全ゾーン」にするということでしょう)

山一土地関係者も3人傍聴に来ていて、青梅市の動向に深い関心を持っている様子でした。しかし、山一土地は以前「青梅市には売らない」と明言しており、今回その方針が変わるかどうか、まだ不明です。あるいは高額な買取額を挙げる競争相手を設定したことで、青梅市との価格交渉の時に有利になり、より高く売ることができるのかもしれません。

いずれにせよ、希少生物の保護できびしい条件のついている永山北部丘陵を宅地開発しようとしても、採算が取れる見込みはまったくありません。そんな場所に23億出そうという新しい買主はいったいだれなのか? ? ?
永山北部丘陵の豊かな自然の保全を心から願う者として、まだまだ安心はできません。